冬言響 / 日記

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アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』

人類が宇宙に第一歩を踏み出そうとしていたちょうどそのタイミングで現れた異星種族オーヴァーロードによって人類は平和的な支配を受け、あっさりと実現したユートピアで黄金期を迎え、やがて訪れた「幼年期」の終わりを経て次の存在への偏移もしくは種族としての滅びを迎える、とそんな三部構成。クラークの代表作として認知されてるけど欧米ではあんま評判はよろしくなかったとかなんとか。

これに先だって第一章「地球とオーヴァーロードたち」の元になった短編「守護天使」(短篇集『太陽系最後の日』収録)を読んでたのだけど、まあ個人的には第一章だけでもしくは「守護天使」だけで良かったかなあ、と。こーゆーこと言うとコアなクラークファンに鼻で笑われるかも知らんが。最終的な結末に関してオーヴァーロードたちは「うらやましい」とか言ってたけどあれが幸せなんかどうかは知らんし選択肢が無いのが嫌。俺はオーヴァーロードと一緒に宇宙飛び回ったほうが楽しいかな。もしくは人類として黄金期を生きて幼年期の終りを迎える前に死ぬ。うむ。

この「人からその先へ」の変貌はクラークがよく扱うテーマだそうなので他も読んでみよう。まず『2001 年』を持ってるけどちゃんと読んでないのでそこから(そこからかよ)。

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