冬言響 / 日記

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駿河城午前自愛

一発変換。というわけで『シグルイ』の原作として俺の中で有名な南條範夫『駿河城御前試合』読み。駿河大納言忠長の意向で執り行われた 11 本の真剣勝負それぞれに 1 章ずつ、あと最後のまとめ的なのを 1 章の計 12 章構成。それぞれの章は各々の剣士が真剣勝負に至る過程を丹念に描いて、試合そのものは 2 頁ぐらいで終了。各キャラクターは基本繋がりは無いのだけど 12 章で僅かに生き残った数名が集まって剣術談義とかしてるあたりはなんか『アイアンマン』とか『マイティ・ソー』とか個別に観たあとで『アベンジャーズ』観てるような気分になった。まあ最後には全員死ぬんだけど。

『シグルイ』はこのうちの 1 試合目の藤木源之助 vs 伊良子清玄の「無明逆流れ」を中心に据えて話を膨らませてあるわけなのだけど、他の試合からも「がま剣法」のクッキーこと屈木頑之助とか「峰打ち不殺」のツッキーこと月岡雪之介とかが登場してる。渾名は今付けた。連載がもっと続いたら他の剣士も登場したのかな。美男美女に斬られると興奮する異常な性癖を持つ「被虐の受太刀」の座波間左衛門とか『シグルイ』向きなキャラクターだったと思うけど。個人的には第 9 試合の「身替り試合」がなかなかカオスで面白かった。

『シグルイ』と比べると虎眼先生が性格破綻者じゃないとか、忠長もたまに奇行が目立つけどそこまでひどい印象は無かった。あと試合組むための剣士集めるのにけっこう苦労してたような描写があったように思えるのだけど原作だと割とホイホイ試合決まってる感じ。「ちょっといろいろあって真剣勝負したいです!」「じゃあちょうど近いうちに真剣で御前試合やるからエントリーしとくわ」みたいな。敏腕プロモーター三枝伊豆守。

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『シグルイ』から知ったし『シグルイ』しか知らんかったのだけどけっこう何度か漫画化/劇画化されてるらしい。いずれ機会があったら何かしら読んでみよう。