冬言響 / 日記

アメコミとか映画とか音楽とか猫とか単車とか自転車とか革とか銀とかジーンズとかブーツとか今日喰ったものとか。

RSS2.0

明けませんでした

嘘です。

さて。今年も冬言響は普段通りで行きますよ、ということで、格闘技の話でもひとつ。いや、なんか新しい携帯電話でワンセグが観られるそうなので、大晦日の夜にやってた Dynamite!! というやつを観てみた訳ですよ。最後にちゃんと興味持って格闘技の試合観たのってたぶん船木 VS ヒクソン戦だったと思うので昨今の事情は全く判らん訳ですが。

まあ最も特筆すべきだったのはやはり青木真也 VS 長島☆自演乙☆雄一郎だったかな、と。

長島☆自演乙の方は格闘技とはちょっとズレた方面からちょろちょろと情報入ってくるので多少は知ってたけど、青木については全く知らず。試合前の解説やらなんやらで判った範囲では、長島☆自演乙は K-1 なんかで活躍する立ち技選手で、青木は総合の選手。で、試合は 1R が立ち技、2R が総合という変則ルール。

ぱっと聞いただけなら公平に思えるかも知れないけど、1R の立ち技は肘打ちなしの K-1 に近いルールで、しかしフリーノックダウンで何度倒れても 10 カウント以内に立てば負けない。時間は 3 分。2R の総合はまあたぶん PRIDE とかみたいな良くある一般的な MMA のルールで、5 分。そのあとまた立ち技ルールになるのかというと然に非ず、2R で決着が付かなければ引き分けだそうな。

総合ルールになってしまえば明らかに立ち技の選手が不利だし、立ち技ルールもフリーノックダウンというのはこの場合意味不明なハンデでしかない気がする追記:無意味なハンデじゃないか。2R はともあれ、1R だけ見るなら立ち技の選手と総合の選手が立ち技ルールで闘うんだからこれぐらいのルール調整は別にあっても良いか。追記ここまで。青木が 1R の間は防御に徹してしのいで2R で一方的に極めて終了、という流れが予想されるいささか不公平なルールであるそうで。

しかも「防御に徹する」と言えば聞こえは良いけど実際の試合では青木は相当露骨にタックル気味のクリンチやらドロップキック(立つのに時間がかかる。その間も時計は動いてる)やらを連発して 1R 終了。

んで 2R。青木が圧倒的に有利な状況で一方的に長島☆自演乙を極めて終了か、良くてどうにか 5 分しのいで引き分けかと思われたのだけど。開始早々青木がタックルに入ったところを長島☆自演乙の膝蹴りがカウンターで入ってそのまま KO。倒れた青木は長島☆自演乙が拳槌で叩き始めたときには既に失神しててその間実に 4 秒というまさかの瞬殺劇と相成ったのでありました。

解説の魔裟斗とか須藤元気とか興奮し過ぎて何言ってるのか判らなくなってたりして。自分も 1R の 3 分間で青木が嫌いになったので長島☆自演乙の勝利に軽くテンション上がってみたりして。

グレイシー柔術が世に出て以降「相手がタックルに来たら膝蹴りで撃墜してやんよ」と口にする立ち技選手は居てもそれを実践出来る人間は決して多い訳ではなく、確実性を求めるならやはり組み技選手の方が有利な訳で、今回の膝蹴りにしても運とか偶然の要素の比重は少なくはなくて同じことまたやれって言われてやれるもんでもないのだろうけど、それを今回この試合このルールこの状況で見事に決めた長島☆自演乙は最高にカッコ良かった。

で、負けた青木のほうはネット各所で色々ボロクソに言われてる訳なのだけど、でもちょっと冷静になって観直してみれば、決して間違ったことやった訳じゃないんだよなと。ルールが不公平だつったって、どういう経緯があったにしろ(自分はそもそもこの 2 人が何故にわざわざ変則ルールまで作って闘うことになったのか知らんのだけど)双方ともこのルールを飲んでる訳なんだからとやかく言う筋合いではない。1R の青木の行動はそれ反則取ってもええんちゃうんかと思ったりもしたけどレフェリーが反則取らなかったのならそれは反則じゃない。反則取らなかったレフェリーの責任。追記:注意は取られてたぽい。追記ここまで。ルールの範囲内で確実に勝てそうな戦略を選択して、しかし相手がその上を行く結果に終わりました、と。

それにそういう結果に終わらず当初の予想通りに 1R 逃げまくって 2R を組み技で勝ったとしても何かしら言われるだろうし、このルールで青木がヒーローになろうとしたらそれこそ 1R のうちに KO 勝利するしかない訳で、それはそれでハードル高いよなと考えると一概に青木有利なルールだったと言えるのかどうかという気も。

まあ現状俺にとっての青木という選手はあの試合の 1R の 3 分が全てな訳で、感情的には「嫌い」でしかないのだけど。とりあず長島☆自演乙すげー。

あとは所英男 VS 渡辺一久。普通に最初から総合選手の所と、元ボクサーの渡辺の、普通の総合ルールの試合。所が次々と技をかけていって、普通だったらあーこれで決まりだな良い試合だった 2 人とも良く頑張った、で終わるところを渡辺が腕力とか根性とかとにかく技術とは別の要素で外して、所がまた別の技をかけて、というめまぐるしく展開するこれもまたベストバウト。最後はどうにか所が極めて勝ったのだけど、本当に良い試合だった 2 人とも良く頑張った。

面白かったのはこの 2 試合で、あとはほとんど判定決着でなんか眠くなってきて、しばらくしたら猪木がリングに上がってなにかするのかなと思ってたらなんか変なひとたちが 3 人ぐらい上がってきてgdgdしてきてまあ時間的にももう試合は無いだろうからもう良いかー、ってことで視聴終了。

とまあそんな具合の年末でございました、と。いやはや。