冬言響 / 日記

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『COUNTDOWN: ARENA』買い

もちろんアメコミですよ? そしてこの記事も無駄に長いですよ?

事の起こりはこの動画。

よくある、各所で集めてきたバットマン関連の画像を BGM に載せてスライドショーするという、それぞれの権利者全員がホンキで訴えてきたらひどいことになりそうな動画。訴えられたら敗けなのはウチの日記も一緒なのだけどそこら辺はまあどうでも良いとして、この中の 2:55 以降に出てくる画像に注目して頂きたい。

ニコニコ動画のアカウントなんて持ってねーよとかそんな暇は御座いませんわよてなひとのためにキャプチャ画像も用意してみた。

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複数のヒーローがなにやら乱闘をかましているのだけど、一番手前でバットマンに吹っ飛ばされているのはロールシャッハであるように見える。これはなんだと。どういう経緯でロールシャッハがバットマンに殴られているんだと。

この画像を見ると他にも色々気になる部分があって、シャッハさんをぶん殴っているバットマンは我々が知っている通常のバットマンに見えるのだけど、まずほぼ中央に居る一見スーパーマンぽいひとは、しかし青い全身タイツのみで赤いパンツを上から履いていない。これはどちらかというとウルトラマン(という名前を聞いたときに平均的日本人が思い浮かべる銀色の国民的ヒーローではなく、善悪が逆転したアース 3 という平行宇宙に居る悪いスーパーマン)ぽい。でもウルトラマンなら胸のマークは「U」の筈だけど、少なくとも左右対称には見えんよなあ。

このスーパーマン(?)に襲いかかっているのはヴァンパイア化したバットマンぽい。居るんスわそーゆーひとが他所の宇宙に。この画像内にバットマンはあともう 2 人確認出来て、左下には 19 世紀を舞台にバットマンが切り裂きジャックと闘うとゆーエルスワールドもの『BATMAN: GOTHAM BY GASLIGHT』版に見えるバットマンと、そこから右、雰囲気的にワンダーウーマンぽいのだけど良く判らんひとの脚の間に、『BATMAN: BEYOND』版の未来バットマン/テリー・マクギニスぽいひとが居る。

そのワンダーウーマン(?)と闘ってるのは金髪巨乳のスーパーガール、というか成長したスーパーウーマン? あるいは女性化スーパーマン? でもスーパーマンだったら女性化しても黒髪だよなあ、よく解らん。

左上隅に居るのは『KINGDOM COME』版のアーマード・グリーンランタン(命名)/アラン・スコットである様子。つまりこのひともエルスワールドのキャラクター。

あとは通常版に見えるハントレスとホークマン。他にも 2、3 人居るけど良く判らん。右下に居るのは通常版のアラン・スコットかなあ。

とにかく DC マルチバースのキャラクターが入り乱れて乱闘かましてる様子なのだけど、件の動画の投稿者コメントによると、この画像は『COUNTDOWN: ARENA #4』の一場面ではないか、とのこと。で、その『COUNTDOWN: ARENA』とやらについて調べてみたところ、なんでもキャプテン・モナーク/レイ・パルマーがモニターに対抗するために DC マルチバースのあちこちからヒーローをかき集めて最強チームを作るために、同じヒーローをそれぞれ 3 人ずつ攫ってきて闘わせる、という話らしい。モニターが何なのかは良く知らん。対の存在のアンチモニターってのもいて、どっちかとえいばモニターが「良いモン」、アンチモニターが「悪モン」らしい。となるとこのキャプテン・モナークも悪いヤツなのかな。

登場するキャラクターのリストとかも Wikipedia とかに載ってるのだけど、とりあえずシャッハさんは出なさそう。『ウォッチメン』の世界は DC マルチバースとはたぶん別だもんね。でもグリーンランタンのうちの 1 人が先日購入した『BATMAN: IN DARKEST KNIGHT』版グリーンランタン/ブルース・ウェインらしいのでその辺りに興味を持って購入してみますた。

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#1 から #4 までをまとめた TPB。168 ページ。ざっと読んでみたところ、とりあえずシャッハさんは居なかった。まあ当然だわな。でもシャッハさんは居なかったけど、

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Dr. マンハッタンが居た。後半クライマックスのシーン、キャプテン・アトムが 3 人と言わずにマルチバース中のキャプテン・アトムを連れてきてモナークに一斉攻撃をかますシーン。見開きで、ざっと数えてみたところ 40 人ぐらいのキャプテン・アトムが飛び出してくるのだけど、その中にこっそり混じってやがった。

解説:キャプテン・アトムはもともとチャールトンコミックスという出版社のキャラクターで、後に他の複数のキャラクターと共に DC コミックに買取られる。で、『ウォッチメン』原作者のアラン・ムーアは当初そのキャラクターたちをそのまま使って『ウォッチメン』をやるつもりで居たのだけど、買ったばかりのキャラクターがいきなり使い物にならなくなるのは困るというので DC 側は OK を出さなかった(理由については他にも諸説あり、らしい)。代わりにチャールトンのキャラクターをそのまま使うのではなくそれらをモデルにしたオリジナルのキャラクターを作ってそれで『ウォッチメン』をやろう、ということになり、キャプテン・アトムからは Dr. マンハッタンというキャラクターが作られて現在に至る、と。詳しくはここら辺とかを参照のこと。なのでまあ Dr. マンハッタンはマルチーバス版キャプテン・アトムの 1 人、と受け取れなくも無い気もしないでもないかも知らんけど…ここでの登場は『TOP10』で留置所に入れられてたり『KINGDOM COME』でシャッハさんと元ネタのクエスチョンがなにやら談合してたりするのと同じ、ファンサービスのカメオ出演と受け取っとくのが妥当だと思。

ちなみにチャールトン出身のキャラクターは他にブルービートルとナイトシェイドが(それぞれ異なるマルチバース版だけど)登場してる。なかなかエグい死に方したりしてる。

さて。後は他のキャラクターも少々紹介。

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まずは我らがバットマン。最初の画像と同じくヴァンパイア化バットマン(アース 43)、19 世紀バットマン(アース 19)、んで最後の一人は、最初の画像と違って第二次大戦の時代を舞台に活躍するバットマン(アース 40)。話の通じそうにないヴァンパイアバットマンを 2 人がかりでやっつけたあと、正々堂々正面から殴り合うのだけど、ヴァンパイアバットマンはやられた振りをしてただけで??とかそんな展開。

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次。スーパーマン。フランク・ミラー原作の『BATMAN: THE DARK KNIGHT RETURNS』に登場した版の、極右思想でちょっと老けてるスーパーマン(アース 31)と、クリプトン星から打ち出された宇宙船が米国カンザス州ではなくソ連で拾われたら、というエルスワールドの、ソ連書記長なスーパーマン(アース 30)。あと画像には映ってないけどゾット将軍の息子? 良く知らん。誰。スキンヘッドで常にヒートビジョンが漏れてる。

この極右スーパーマンと共産スーパーマンがとにかく仲悪くてなにかと喧嘩しようとするので、それをスキンヘッドスーパーマンが仲裁する、という役割分担。でもやっぱりスーパーマンなので最後にはちゃんと協力する。

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最後。お待ちかねのグリーンランタン。ひとりはハル・ジョーダン。シャザム! の方のキャプテン・マーベルが元居た世界出身(アース 5)。もうひとりもハル・ジョーダン。ハル・ジョーダン三世。『BATMAN: BEYOND』の世界出身(アース 12)。最後は我らがブルース・ウェイン。アビン・サーが選んだのがハル・ジョーダンではなくブルース・ウェインだったら、の世界から(アース 32)。

他のヒーローたちの場合は 3 人のうち誰かが「俺は闘いたくないヨ!」とか言ってても他の誰かが好戦的だったりしてなんだかんだでバトルロワイヤルやっちゃうのだけど、この 3 人は最初からちゃんと協力的。ブルースが仕切り。

このグリーンランタン/ブルース・ウェインと、19 世紀バットマンが状況打開の中心になってるぽい様子。英語なんで完全には読み取れんけど。さすが我らがバットマン、我らがブルース・ウェイン。偉いぞ。

そんなこんなで先々日に買った『COUNTDOWN PRESENTS: THE SEARCH FOR RAY PALMER』と同じく色んなマルチバース版ヒーローが登場する本。つかこの「COUNTDOWN」てのがそーゆーシリーズなんかね。良く判らん。色んなヒーロー、主にグリーンランタン/ブルース・ウェインが登場したので満足。ストーリー自体の良し悪しは良く判んね。

[Amazon]COUNTDOWN: ARENA