冬言響 / 日記

アメコミとか映画とか音楽とか猫とか単車とか自転車とか革とか銀とかジーンズとかブーツとか今日喰ったものとか。

RSS2.0

ノートとファイル

無駄に長いヨ。

主に過去と未来の扱いについて。ちゃんと充分な数を検証した訳ではなく、自分の印象値で語ってるの割合が大きいのだけど。

現在よくあるブログサービスは、トップページにアクセスすると、まあもちろん最新の記事がある。1 ページに複数の記事がある場合は、下にスクロールしていくと一つずつ古い記事が繋がっていく。んでページ最下部には(最上部にもあることもあるけど)「次へ」ってリンクがあって、そこから飛ぶと、さらに過去の記事を見ることが出来る。「次へ」=過去。「前へ」=未来。ページをどんどん辿っていくと、そのまま一番最初の記事まで遡れる。「トップページ」と「過去ログ」の区別は無い。月別アーカイブというのはあったりもするけど、これはカテゴリ別とかタグ別とかと同じで、特定の条件に合致する記事を抽出しているだけでしかない。

これをアナログでイメージすると??1 つのページに複数の記事、という構造だと無駄に話が面倒くさくなるので、ここでは 1 ページ 1 記事という構造のブログであるとして??1 枚の紙に日記を書いて、それに 2 穴パンチで穴を空けて、新しい紙が上に来るように重ねてファイリングした状態、なのかな、と。

或いは、これが汎用的な例えになるかは知らんけど、自分が小学校のとき、国語や算数なんかの教科では教科書と「ノート」を使ってたけど、理科とかは教科書と「ファイル」を使ってた。先生から配られたプリントとか、或いはヒマワリの種を貼り付けたり、虫の体構造をスケッチしたり、日時計を作って 1 時間ごとに台座の紙に影の位置をなぞったりしたものとかを、そのままファイリングしていってた。小学生のことだから、ファイリングの仕方とか全部先生から指定されてたんで、基本的にみんな同じようなファイルが出来上がる。地域とか学校によって、うちは理科もノート使ってたけど逆に算数は全部プリントだった、とか色々あるだろうけど、たぶんイメージは伝わるかな。伝わったら良いな。伝わらんかったらこの段落は無かったことにしてくれれば良いや。

対して、ウチの日記の場合。イメージするのは製本された形状で売ってる日記帳。日記帳だから、一番最初の日記は一番最初のページに書く。次の日の日記は次のページ。どんどん後に続けていく。「次へ」=未来。「前へ」=過去。表紙を開いて最初のページを見ると、だから常に一番最初の日の日記が見える。Web サイトの体裁としてはあまりよろしくないので、トップページには最後の 5 日ぶんの記事が、最新のものが上に来るように表示されるのだけど、ここに表示されているのは過去ログに納められている最新記事のエイリアスでしかない。

ブログを「ファイル」に例えるならば、こっちは「ノート」。新しいものが、後のページに来る(しかも最後のページのコピーをわざわざ表紙に貼り付けている。謎)

さて。時は遡ってブログ登場以前。古き良き「Web 日記」全盛期。今の無料ブログサービスなんかと同じようなポジションで無料レンタル日記がいろいろあったのだけど、使ったことがないので良くは判らん。基本的にはその日記の所有者しか書き込めない電子掲示板みたいなモンで、過去ログの扱いに関しては前述のよくあるブログサービスと同じようなもんだったと思う。「次へ」「前へ」とかのナビゲーションがどうなってたかなんてそれこそ憶えてないのだけど、電子掲示板と同じであればたぶんこれもブログと同じで「次へ」=過去、だったろうなあ。

対して自分は当時どうだったかというと、概ね今と同じだった。ただしサーバーサイドスクリプトによる動的生成なんてハイカラな真似は出来なかったので(Geocities とかだったし)、全部手作業でやってた。

例えば西暦 2001 年の 6 月 16 日。「2001-06.html」とかいうファイルを開いて、末尾に 16 日の日記を描き込む。

<h2><a href="2001-06.html#s16">2001-06-16(Sat)</a></h2>
<p>今更ながら小泉内閣メールマガジン登録したよ!<p>

本当はもっと謎の div とか class とか多かった気がするのだけどおおむねこんな具合。んで書いたら、その部分を index.html の頭にコピペする。index.html には最新 3 日ぶんだか 5 日ぶんだかの日記があるので、新しいのを上に追加したら、古いのを消す。全部手作業。なのでまれに変なミスをやらかして消さなくて良いところまで消したりもする。

当時、他に似たような形式で日記を書いていたひとはどんなやり方だったかと思い出すと、自分と同じようなことをやってたひとも居たし、或いはこんなひとも居た。2001 年 6 月の間は、index.html に 6 月の日記を書く。この場合はページの先頭に最新の日記が来た方が良いので新しい記事を上に追加していく。そのページ内では記事が降順に並ぶことになる。んで、月が変わったら、index.html を 2001-06.html にリネームして過去ログとし、まっさらになった index.html に 7 月の日記を新しく書いていく。

このやり方だと自分のやり方よりミスは少ないかも知らんけど、月が変わるまで恒久 URI というのが(予測は出来ても)確定はしないので、リンク貼って引用して言及して、ってことをやろうとするとやや不便。で、少し技術的に明るいひとは、6 月の日記は 2001-06.html に書くのだけど、トップページとして index.html とか diary.html とかいったリソースを用意して、しかしそれらは実態を持たず、2001 年 6 月の間は 2001-06.html に、7 月になったら 2001-07.html にリダイレクトさせる、ということをやってたりもした。

まあ細かく分けようとするといろいろなのだけど、共通して言えることは「常に最新の情報が提供されるトップページと、過去の情報が恒常的に保持される過去ログページが、分離していた」ことなんではないかな、と。電子掲示板と同じように 1 つのページに一定数の記事があって「次へ」リンクでずんずんページを辿っていく、とそんな構造を手作業で作ろうとすると、記事を 1 つ追加するごとに全ページを 1 つずつズラすという恐ろしく馬鹿な真似をやることになる訳で、多少なりとも利口な人間はもう少し楽なやり方??例えばトップページと過去ログページを分けて、過去ログは例えば月毎とかで分ける??を選ぶ。

そして、2001-06.html から見て 2001-07.html へのリンクアンカーをどうするか、と考えると、特に理由がなければ普通は「次へ」になるだろう、と。

現在「次へ」で過去の記事が表示される構造をしているのがレンタル日記派の、未来の記事にしているのが手作りホームページ派の末裔である、なんて乱暴極まりない分け方をする気はもちろん無いのだけど、そういった歴史的な積み重ねが、現在の状況に繋がってるのでわないかな、と、ちょっとそんな風に考えてみたりとかなんとか。

あとどうでも良いけど自分はひとの過去の日記を読む場合はやっぱ一番最初から時系列順に読みたいので、「次へ」=過去な構造(一番過去へのダイレクトなリンクがあれば良いけど無いことが多い)とか、ページ内で降順に並んでたりするのはやや不便に思ってたりする。

[Amazon]キングジム キングファイル スーパードッチ A4タテ500枚 ブルー 2475N