冬言響 / 日記

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『アマルガム・コミックス』買い

Amazon のマーケットプレイスにて 2,346 円。昨日の昼過ぎに衝動買い的に注文して本日昼過ぎにメール便で受け取り。対応早いよハモニカ古書店さん。

で、『アマルガム・コミックス』。まあ、アメコミですな。アメリカンコミック。これについて語る前にまずアメコミの基本知識について(それほど詳しい訳でもないのだけど)語っておくと。

アメコミには「DC コミック」と「マーベル・コミック」という主要な 2 大出版社がある。「DC」の作品として有名なのは「スーパーマン」と「バットマン」。たぶん平均的日本人が知ってる DC ヒーローというのはこの 2 人ぐらいのものだと思う。対する「マーベル」の方は、「スパイダーマン」「X-MEN」「デアデビル」「ファンタスティック・フォー」「ハルク」「アイアンマン」などなど。DC に比べて実写映画化がやたらと盛んなので所属ヒーローの日本国内での知名度も比較的高い。と思う。

またこの 2 出版社をはじめとするアメコミの特徴として、その出版社の作品はそれぞれ世界を共有している(全部が、ではないけど。例えば『ウォッチメン』なんかは他の DC 作品から完全に独立完結してる)。スーパーマンとバットマンはときに正義に対するスタンスの違いから対立することもあるけど概ね親友。スパイダーマンがヴェノムに取り付かれたとき、映画では割と自力で解決したけど原作コミックだとファンタスティック・フォーのリーダーのミスター・ファンタスティックに相談しにいったりしてる、らしい、と。まあ長い歴史の間に設定が変更されたりどうにも整合性が取れなくなったり、あとやたらと平行世界やら分岐した未来やらがあるので複雑なのだけど。

でも DC ユニバースとマーベルユニバースは別の宇宙なので繋がってはいない。X-MEN やファンタスティック・フォーが活躍してる世界にゴッサム・シティやメトロポリスは存在しないし、ジョーカーやレックス・ルーサーとハルクやアイアンマンが闘ったりもしない。

で、それをちょっとやってみようじゃないか、ということで(なのかどうかは知らんが)生まれたクロスオーバー企画『マーベル vs DC』というのがあって、これ自体はまだ読んでないのだけど(和訳コミックは現在絶版で、Amazon のマーケットプレイスで 1 万円前後の値が付いてたりする。欲しいけどさすがにちょっと)、そのストーリーの中でいろいろあって独立してい存在していた DC ユニバースとマーベルユニバース 2 つの宇宙が融合した。2 つの宇宙は最初から無く、アマルガムユニバースという 1 つの宇宙が最初からあったもの、ということになった(後で元通りに分離する)

それでどうなったかというと、2 つの宇宙のヒーローが同じ宇宙で共存することになり、例えばバットマンと X-MEN のウルヴァリンが顔を合わせたりするようになった??ということにはならず、バットマンとウルヴァリンが融合した("アマルガム" した、と表現される)「ダーククロー」というヒーローが存在するようになったりした。

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ダーククロー。本名:ローガン・ウェイン。ニューゴッサム在住の富豪で、子供のころ両親を殺された。治癒能力があり、アダマンチウムの骨格と爪を持つ。

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スーパーマンはキャプテン・アメリカと "アマルガム" して「スーパーソルジャー」に。本名:クラーク・ケント。1938 年に地球に不時着した異星人の細胞を体内に注入されて超人的能力を得た兵士。大戦中にレックス・ルーサーが作ったロボットと闘って北大西洋に水没、氷付けのまま 50 年間過ごした後に復活し、新聞社「デイリープラネット」で記者をやっている。マントは無く、盾を持ち、空を飛んだり目からビームを出したりする。クリプトナイトに弱い。

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スカルク。ハルクとソロモン・グランディ。グランディの方は知名度低いだろうなあ。高い頻度で「白いハルク?」とか言われてしまう DC のキャラクターなのだけど、このスカルクも「見た目はグランディ、中身とか生い立ちはハルク」なキャラクター。本名もブルース・バナード。ちなみにヒーローじゃなくてヴィラン(悪役)

こんな具合の、それぞれの元ネタを知ってれば紹介眺めてるだけで満腹出来てしまうようなキャラクターがうろうろしている世界が存在したということになったのだけど、そうなると当然「DC コミック」「マーベルコミック」という 2 つの出版社も存在せず、「アマルガムコミックス」という単一の出版社が存在し、昔から『スーパーソルジャー』とか『ダーククロー』とかのコミックを出版してきた、という設定になった。で、その架空のコミックを本当に作ってみました、というのが本書。続く予定が無いのに「続く!」とか書いてあるし、「第二次大戦のころから毎号欠かさず読んでいた」とかいう読者による投書が載ってたりする。

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その「アマルガムコミックス」の総編集長、M・M・カーウォルド。DC の編集長マイク・カーリン + マーベルの総編集長マーク・グルンウォルド。この人(たち)はきっと馬鹿なんだと思う(褒め言葉)

一応 DC とマーベルから 2 回に分けて 6 冊ずつ計 24 タイトルが出版されてて、収録されてるのは 1 回目に DC から出た 6 タイトルのみなのだけど、残りに 18 タイトルについても粗筋だけ載ってる。笑える。「アイアンランタン」とか、そのまんま緑色のアイアンマンだったりして。残りの出版の予定は…無いだろうなあ。

なんか無駄に長くなったけどそんな本を衝動買いしましたよ、とそんな話。『DC vs マーヴル』も欲しいなー。

[Amazon]アマルガム・コミックス [Amazon]DC vs マーヴル